「我が社は危機に直面しています。」
社長から突如告げられる。
学生のサポート係をお願いしていたフリーの人材が、
学生、社員を根こそぎ引き抜いて会社を立ち上げようとしている、と。
マジか。。
てか、なんでそうなるまで相談しない。。
「こうなったら、奴のふるさとに乗り込んで客取りや!」
息まく社長。
あかん、戦争や。故郷盗り物語。
奴とは親しくしていたので、呼び出して事の真相を確かめる。
「自分は、ここよりいい会社があるから伝えただけ。誘ってない。」
「これ学生のため。悪くない。いいこと。」
と、まっすぐな瞳で見つめ返してくる。
マジか。。
正しいと確信してやがる。。
「まあ、座れ。
仕事を通じて知り得た情報は外部に漏らしてはダメだし、
その情報を利用して営業活動をするのもダメだろう?」
本で読んだ、酒を酌み交わしながらの、アジア流コミュニケーションを実践する。
人柄がよく、学生や保護者からも慕われている彼。
ただ、まっすぐな瞳で見つめ返してくる。。
モラルは容易に変えられない。
苦いビールが喉を通った。
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越南熱風篇 完
綱引き大会の裏で壮絶な引っ張り合いが行われていた。。
(おっと)
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