どうなの⁉夫婦でベトナム移住って

異国で住む・働く・遊ぶ・育てる。家族でつづる旅と日常の間。実験的日本脱出記&雑記

死者ゼロ!ベトナムコロナ対策の快挙・愛のある強行措置!①相互監視アプリで安心と不安を同時提供!

※3月12日~27日にBach Mai病院に寄った方は申告しないといけません※

お久しぶりです。よめです。今もハノイの片隅で安全に暮らしています。
世界は大変な混乱状態になってきましたが、ここ社会主義国ベトナムでもあらゆる対応がなされています。

今日はこちらの現状と、日本語のニュースでは分からない驚くべき政府の対応や国民の反応をお伝えします。

3月末時点でベトナムの感染者は194人。
そのうち25人治癒
外国人は40名人

これだけみると、中国と陸続きにしてはラッキーだったのかな?と思われるかもしれません。
しかしそれは違います。

上記の感染者数に抑えられている背景には現在も隔離施設での収容者は…なんと約2万人とのこと。
何とも涙ぐましい国家や公的機関また役人、軍人のただならぬ努力があるのです。

武漢が封鎖されるまでにも、中国があっという間に突貫工事で病院を建て、全国からの医療スタッフを送り込むという力技を成し遂げました。真実がどうこう言う噂もありますが、大掛かりで統率力のあるところは、まさしくベトナムと同じ「社会主義国」だからなのです。
これについては、少し分けて説明していきます。

まずはブログタイトルのアプリについて。

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こちら観光名所の文廟をモチーフとしたロゴは、「ハノイ・スマートシティ」と命名された患者および濃厚接触者の所在地アプリです。
ここまで監視されるとは・・・と、日本人なら動揺してしまうほどの情報の一括管理・即時公開、いまや経済を犠牲にするどころか、個人の命を守るために個人情報は大公開なのです。
そして恐怖というべきか、安心というべきか、秀悦なのが、指定された隔離場所(主に自宅)から20mでも離れた場合には公安警察や保健省のみならず、アプリのユーザーで近辺に住んでいる住民にまでアラートが作動するシステムだというのです。
ここでは、個人情報より命と健康が優先されます。

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陽性者をF0,陽性者との濃厚接触者をF1,F1との接触者をF2,F2との接触者をF3と定義し、各公的機関や企業・学校内で接触の有無を確認し合っている状況です。(正確に保健省が認めた基準ではないようですが一般に広まりました。)
「あ、うちの近所にF1がいる」などと、すぐに確認できます。住所もおおよそ特定できますので、できるだけその地域に立ち入らないようになります。これは外出制限が始まる2週間ほど前からリリースされていました。
日本とは違って国民の意識は高く、また社会的制裁が厳しいのも行動自粛が早まった理由の一つです。

日本の裏SNS社会とは比べものにならない叩かれぶり

日系のメディアではイニシャルで報道されていた17番目の感染者。実はこの女性は虚偽申告で欧州の入国制限区域にいたにもかかわらず、隔離措置を免れてベトナム入りして見事に発症しました。
それは16人まで感染し、無時に全員治癒。3週間どこからも新規感染がないということで皆がマスクを外しはじめ、国際女性デーだ!と騒いでいた頃です。
それはもう格好の餌食となり、ベトナム人のLINEとも言っていいほど浸透しているFacebookで瞬く間に拡散された、彼女の顔写真。
隔離者にお抱え運転手や家政婦などもと公表されます、隔離されたエリアに行けば皆がその住所が特定できてしまう。
また、虚偽申告という以外にもインスタなどでも大いに豪遊している姿がフィーチャーされ、まだ貧しい地域も多いベトナム国民から反感をかってしまったのです。
その後から今まで続々と感染者が広がっており、大幅な隔離措置をしていくはめとなったのです。それがハイフォンへも飛び火したと聞いています。国の要人が接触しており大きな会議でまたお偉い方々に会い、皆様隔離という悲劇。
これは「国の秩序を乱した犯罪」という分類になるのだとか。今でもSNS上の政府批判は捕まると聞いています。
そして漏れなく彼女は治癒した後は刑罰に問われるとか。
ただし以前から、感染疑いのある家族を申告しなかった家族全員に対して罰金が設けられています。
頼もしいを通り越して恐ろしいまでに対策がぶっちぎっています。。。

「ベトナム人は一番ベトナム人を信用していない」

こう言った人がいました。よくよく考えるとかなり怖い表現です。ビジネス・食の安全・誘拐・環境汚染。コロナ以外にも社会問題は山積みです。
日本人から見ると何かといい加減だとか緩いとか、徹底していない事が街中でもビジネスの中でも感じられた日本人在住者・旅行者は多いと思います。
しかし、ここへ来て「ウイルスとの戦争」そう、これは社会主義国にとって十分な有事なのです。
もう誰一人として国に逆らえる人はいませんし、民間も必ずそれに従います。
日本の自宅隔離要請とはちがい、公安警察がしっかりと住所をつきとめ、その家の門の前に誰が見ても分かるような看板を設置していきます。
マーキングによる隔離だけではなく近寄らせない効果。もう公安関係の職員は2週間くらい自宅に帰れていないのだとか。
忙しすぎて外国人のビザなどかまってられないそうです。

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この状態から隔離を待たずシャッター開けて出てきた日には、2m以上の長い棒で周辺ん住民が中へ叩き入れるのでしょう。
これらの状況は日本人とってはドン引きですが、結果的に今の世界の悲惨な状況をみると感謝しかありません。
本当によく健闘しているぞベトナム!在住外国人を締め出さず、一緒に守ってくれてありがとう!!

志村けんさんの死が、日本の感染予防に大きく影響を与えてくれる事を願います。

よめ

続編はこちら↓

www.vietiju.com

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