前回のシリーズ①でお伝えしたように、すぐ本帰国をする可能性がない方にとってはちょっとお得なドン貯金について。今回は実際の運用実績をお伝えしたいと思います。
- 実はやってみた、5年間の実績
- 外国人の定期預金口座開設(または貯金契約発効)の条件
- 入金パターン2つ
- 預入期間(銀行により微妙にメニューが違う)
- もう戻れない。夢のような複利時代(貯蓄貯金)
- ビザ期間に振り回され、いちいち定期預金を組み直しの時代へ
- だんたん選択肢が減っている外国人向け貯蓄商品・対応銀行
実はやってみた、5年間の実績
後述で現在の条件はご説明しますが、私達が初めて貯蓄をした時代は非常に恵まれていました。しかし結婚したばかりで手元資金があまりなく、非常に少額です。また日本の資産を持ってくるのも怖かったというのが正直なところですが、今思えば借りてでも貯蓄口座をしておけばよかったです。
例えば分かりやすい金額を円で設定するとこうなります。
- 元金100万円
- 利率:6%(変動はありますがだいたいここ5年の安全な銀行の平均)
- 預ける期間:1年
- 受け取る利子・・・・・「6万円!」
これだけでも、優秀な投資成績かなと思います。(保険商品でも3%運用。株や投資信託でも長期なら5%をまず目標にしますよね)
そして、ここから手堅く耐えるとこうなります。
- 106万円に対して2年目の利子=6.36万円:利子合計12万3600円
- 112.4万円に対して3年目の利子=6.74万円:利子合計19万1000円
- 119.1万円に対して4年目の利子=7.14万円:利子合計26万2400円
- 126.2万円に対して5年目の利子=7.57万円:利子合計33万8000円
- 10年目の利子は10.1万円・・・利子の総合計は「79万円」
- 12年目でちょうど元金の2倍!(100万円を預けたら200万円で引き出せる)
※利子が7%なら11年で2倍、8%なら9年で2倍!!
ベトナムの国が成長すればいずれ金利は下がると思います。しかし小さい銀行では冒険ではありますが8%の利子もまだまだ健在です(コロナ前は)
これに気づいてから貯金に励もうと思った矢先、大きな法改正(外国人に対する規制)ができました。
なので現在も利子は日本より高いものの、お得なで楽な「自動複利制度」(放っておいても雪だるま方式でお金が膨らんでくれる)はもう帰ってこないのです。
外国人の定期預金口座開設(または貯金契約発効)の条件
以前は観光ビザのような形で入ったかたもできた時代があったそうですが、年々厳しくなり、今では「6か月以上の在留資格をもつ者」という条件が必須となっています。
労働ビザ以外の公的ビザや留学ビザについては不明ですが、大抵の銀行窓口で口座開設しようとすると「労働契約書はあるか?」と聞かれる場合が多いです。しかし実際は見せなくても口座開設したり定期預金できる銀行はまだたくさんあります。(後のシリーズでレポート予定)
入金パターン2つ
- 現金直接持ち込み ※他行の給与受け取り履歴や労働契約書が必要な場合も。
- 普通口座を開設し、他行(給与口座など)から振り込み
預入期間(銀行により微妙にメニューが違う)
- 数日単位→数週間単位
- 月単位:3・9・12・15・18・24か月など
- 上限はTRC(テンポラリーレジデンスカード)の有効期限内
(↑↑これが超ネック!)
もう戻れない。夢のような複利時代(貯蓄貯金)
2019年始め頃までは、窓口へ現金をもって行くと、厚紙を二つ折りした小さな通帳を発行してくれました。これが記事中の「貯蓄預金:Tiền gửi tiết kiệm」だと思います。そちらが全面的にできなくなっているようです。これは自動複利できるもので、放置すれば雪だるま方式で利子が増えてくれ、最高の貯金方法でした。
これだと現時点では強制的に解約させられることはなく、一度開設すれば満期日にチビチビと利子を追記して紙に印字してもらえるので安心できます。
しかしそれは今は難しく、上記期間の注意にも書いたように「ビザ(レジデンスカード)の有効期限内でリセットせよ」という厳しいルールとなってしまいました。ビザの切り替え時期は満期を迎えたお金が普通預金で持て余され、また再度ネットバンキング(いくつかの銀行ではまだOK)か窓口で新規預け入れしないといけないわけです。
ビザ期間に振り回され、いちいち定期預金を組み直しの時代へ
この上限の制定により、ビザ更新をまたぐ期間に定期預金ができなくなってしまいました。ということはつまり、「どう頑張っても2週間~6か月の無駄が生じる」と言っても過言ではありません。その理由は以下です、
- ビザの更新のため2週間ほどパスポートやレジデンスカードを回収される期間がある
- 銀行の貯金期間のメニューが基本は月単位。(最低でも週単位)
- 手間を省くため最長期間にしようとも、24か月きっちりできない場合は次の最長期間が18ヶ月しか用意されていない。
つまり、23ヶ月半も猶予があるのに18ヶ月しか定期が組めません。そして残りの端数月を4~5か月というメニューから選ぶ必要があります(しかしこの短期間では利子が半分程度と安いです)
行員のお薦めでは、「後は上がる可能性が高いから」「6か月とか13か月が金利ピークに設定されているから」という理由で、最初から短期間で組む子ことを進めてくる人もいます。
しかし私の懸念は「当行では外国人の定期をもう扱いません」と言われる日がいつか来そうな気がしているからです。(またコロナによる景気低迷もまだまだ後に影響が伸びるとも考えられます)
ここまで規制が厳しくなっているのは、「外国人の資本を株式市場に向けたいからだ」という話も聞いた事があります。なのでベトナム政府は外国人にそんなに貯金してもらわなくてもいいんでしょうね。。。
行員の口説き(親切で言ってくれてるだけ)にのらず、淡々と「18ヶ月で!(6か月よりも金利が低くとも!)」と気丈に回答できるようになったのは最近のことです。
だんたん選択肢が減っている外国人向け貯蓄商品・対応銀行
さて、長々と貯金のしずらい傾向についてお話ししてきました。次回は日本人もよくお世話になっている外国人の強い味方、ベトコムバンクのご紹介と定期預金の注意点です。
あ~こんなことなら7年前から怖がらずにガンガンやっておけばよかった~。
後悔先に立たず。もちろんベトナムが大きな金融危機に陥らず、預金封鎖されていないのは結果論なのですが。素人がやるとタイミングを色々と逃すものですね。
この戒めとしてこれまでの振り返りを引き続きレポートして参ります。
今後の移住者の参考になれば幸いです。
※各金融機関の条件は刻々と変化しています。詳しくは現地金融機関へ直接お問い合わせください。
(よめ)
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