私は今、ベトナム人が社長のローカル企業で働いています。
いっしょに働くベトナム人は、英語も日本語もどちらも片言。基本的なコミュニケーションは、日本語を話せる社長を通して行いますが、私が日本人の担当をし、ベトナム人はベトナム人の担当をするので、仕事上の接点はあまりありません。
会社は、日本への就学や就労を希望する留学生やエンジニアを日本へ紹介するサービスを展開。私は、日本の日本語学校や人材紹介会社の日本人担当で、ベトナム人は、学生やエンジニアの募集です。なので、ベトナム人がどのように学生やエンジニアを募集しているのか、あまり把握していませんでした。
先日ある女性スタッフが自分の田舎の高校で、保護者向けに日本への留学説明会を行うということで、忙しく資料を作成しておりました。全文ベトナム語ですので、私がチェックすることはできません。
ただ、彼女が私の前の席で作業をしていたので、どんな資料を作っているのか見せてもらいました。パワーポイントで、オブジェクトや写真を随所に用いながら、なかなかの出来。ベトナムでは、低価格で違法コピーOSのパソコンがあるため、オフィスで仕事をするような層はみな自分のPCを持っています。パソコンスキルは、日本人とそん色ないレベルと言っていいかもしれません。写真がひしゃげていたり、レイアウトがガタガタだったり、きれいに整えるという意識は極端に低いですが。
スライドの構成、レイアウトはOK。
では、中身は?と思い、ページをスクロールしてもらうと、
留学後のメリットを訴求する以下のページでズッコケました。
ボッロボロのあばら家が新築になる。(あばら家の前で子供泣いとるやろ!)
きょうび田舎のベトナム人でも乗ってないようなさっびさびの自転車(よくこんな写真拾ってきたな!)が日本製バイクになって、ついにはHondaの車になるというサクセスストーリー。
極端なビフォー、アフター。あやしい情報商材のレベルです。
日本へ留学すると、日本語だけでなく、日本のルールを身に付けることができます。アルバイトで、ベトナムで正社員として働くよりも3倍~4倍の収入が得られるし、ベトナムに帰っても、日本の会社で働く道が開ける。明るい未来が待っている。
にしてもよ。
よくこんなマンガみたいなサクセストーリー提示して、君より年上のお父さんお母さんがお金を出すと思ったな!
いや、出すのか?
日本人の常識では測れないベトナム流マーケティングの奥深さを知りました。
楽しいベトナム・オフィス・ライフは、つづきます。
(おっと)