どうなの⁉夫婦でベトナム移住って

異国で住む・働く・遊ぶ・育てる。家族でつづる旅と日常の間。実験的日本脱出記&雑記

連続ブログ小説「健康で文化的な最低限度の通勤」第8話~先にはろたらアカン~♪でも最後くらいキレイな嘘をついて・・・~

電車のないベトナムでは、安全にかつ安定的に通勤できる手段を得るのに苦労します。本シリーズでは、わたし(よめ)が2年を通して、ベストな通勤手段を得るために奮闘した記録をお届けします。ベトナムの交通事情はもちろん、ベトナム人との交渉ノウハウ、彼らの損得勘定や価値観までが見えてくるかもしれません。在住者目線でよりディープなベトナムを体感ください!

 

連続ブログ小説「健康で文化的な最低限度の通勤」第7話~自分から言い寄っておいて、朝だけだから2倍価格?てゆうか往復にする義務ある?~ 

 

前回、めでたしめでたしと思ったがやっぱり問題発生。何事も安定しないのがベトナム。「絶対」がないのがベトナム。
結論から言うと、2000円とられたままドライバーと連絡がとれない。
これは明らかに私の落ち度だけど、お金を損したことより交渉できなかったこと、信頼関係が築けなかったことが悔しい。

最近落ち着いていたドライバーは、前回(第7話)配車サービスアプリで知り合ったおじさん。(以下、イニシャルよりNDN氏)
出逢いは5か月前にさかのぼる。
一回目はそのままアプリ価格で精算。その時にNDN氏から日本について色々と質問があり、実の姉が日本に嫁いだなど日本の様子も色々と話してきた。ベトナム語しか通じないが、結構勘が良く私の言わんとしている内容を汲み取ってくれるのだ。
ちょっとしばらく乗ってみてもいいかと思い、値段交渉に強く立ち向かいながらも当初の約束通り迎えに来てもらっていた。

それから毎日乗って2か月したある日、ちょっと試しにまとめ払いできるか聞いてみようと思った。これは私にとって不利だが細かいお金を毎日つくるのは、結構めんどうなのだ。この問題は出張者もよく困っている。ドライバーはお釣りを基本的に持っていないので客がきっちり準備しないと面倒になる。(500円×5日=2500円/週。ベトナムでは、一枚の大きい2500円札を出せば両替いらず一回で支払える)
彼はお金持ちだし、今後の収入を考えたら一週間分くらいを持ち逃げして損をするようなバカではないだろうと。
また、私のような早朝客も少ないし、私を降ろした先で別の客との固定契約があるようだ。しかも渋滞時刻だからと私の2倍価格で。(そのため私の希望時間の10分も早く勝手に来て「遅刻だぞ!」とか言ってくる)
後者のお客の方が割高なので、NDNは毎朝私の会社の近所まで行くモチベーションは高い。彼の家と私の家は近いので、空車で30分走るより値下げ交渉した私でも先に乗せて行くのがNDNにとって一番お得なはずだ。

最初はビクビクだったが、一週間、二週間と続けて、月曜に先払いをしても金曜までちゃんと来てくれる。休む場合は前日か早朝に連絡があり、休んだ分をきっちり翌週に繰り越してくれた。「けっこうキッチリ律儀に対応してくれるな」という感じ。最初から持ち逃げ80%で覚悟していたので、満足度が高かった。

そして5か月目のある日、私が一時帰国で日本に帰ると伝え、NDNにも仕事を休んでもらうことで了承を得た。予定より帰越が遅くなったため、あらかじめ交換したチャットアプリを通して日本からも遅れを報告。「楽しんでな~」という温かい言葉を返してもらった。
帰越後、またいつものように通勤が始まってまとめ払いも継続。
すると先々週の月曜日、一週間分を先払いした夜に「明日ちょっと忙しいから休む」とメールが。たまにある急なお休みか気分屋なおサボリだろう。連絡くれるので全く問題ない。
するとまた翌日も「今日も行けない、自分でタクシー呼んでね」と。
そして三日目、無断欠勤。ちょっと。。。って感じ。
私は「今日はどうしたの?明日はどうあのなの?」と聞くも夜まで返事なし。
するとまた四日目、無断欠勤。。。

ちょ、ちょまてよ。である。

病で倒れたのか、帰国中に休みが多すぎてスネたのか?今更持ち逃げ?にしてはあなたにとっては少額すぎるのではないか?私に帰国時に3万円のSEIKOの時計買ってきてと頼むあなたには!
しびれを切らして週末のベトナム語のレッスンで先生に代わりに電話してもらった。きっと外国人相手に説明しにくい何か事情があったのだろう。ベトナム人がよく口にする「個人的な事情で」ってやつね。嘘でもいいから何か言い訳して一旦はこれを片付けて、継続するのかしないのかはっきりさせてね!と心の中で願った。

先生「(よめ)さんがまだベトナム語が上手じゃないので私から言わせていただきますね。休みの連絡もなく理由が分からず困っていますよ。お金も受け取ったままなら次いつ来れるか連絡してあげてくださいね」
NDN「はいはいはいはい。数千円だろ?わかったわかった。」
先生「お金だけの問題ではなく、5カ月間の関係がありますから、誠意のある対応をしてあげてくださいね。(よめ)さんは悲しんでいますよ。連絡をお待ちしています。」

ブチ切れで訴えた私の内容をこんな神対応にできちゃう先生は、弱冠27歳だが大使館職員だ。(日本語能力もトップクラス)

明らかにテキトーな対応をする40オヤジにイライラを示さず、お金が帰ってくるように上手く話してくれた。
しかしこの非常識オヤジには常識は通じなかった。
どのベトナム人に聞いてもこのパターンは二度と支払ってもらえないと。私でもそう思う。
でも諦めきれずもう一度電話しようとかけたら出ない、繰り返しかけたらブロックされてしまった。。。そりゃそうか。。
あ!帰国前に知ったチャットアプリからメッセージを送ろう!

私 「どうして電話にでない?」
NDN「今、ホーチミンにいる」
私 「は?だから?これからどうするの?もう来ないのね?」

それに対して無視。お金持ってっていいからせめて「これでさよなら」くらい言ってみろー!!とイラだった。
その拍子に、やるつもりはないがちょっと最後に意地悪してやりたかった。

私 「私、一番初めに乗った時に配車アプリから来た領収書メール残ってるよ。その予約番号とあなたの本名から、配車サービスのセンターに通報するよ」

と送って、キャプチャーの領収書写真も添付してやった。
もちろん後の個人交渉の結果と配車サービスは全然関係ないが、お客がドライバーを格付けできるので問題があったドライバーはサービスを停止させる場合もある。まあ効かないか、と思ったら。。。

NDN「(泣き顔の絵文字)銀行口座番号を教えて」

振り込むんかい!!(笑)

本当にホーチミンに行って払いに来れないだけなのか?
まさかと思いながらも一応教えてしばらく待つも、口座履歴は一週間1ドンも動かず。。。

振り込まんのかい!!(恥)

この日本人バカだ―って向こうで笑われてたのかな。もうお金どうでもいいから何があったのが逆に気になってきた。ただの気分屋なのか?せめて最後はキレイに嘘をついてほしかった。。

 

 

第9話へ続く

 

(よめ)

 

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「日本へ帰る時、この時計を買ってきてくれ」 と。時計に詳しくないし帰国中の時間ももったいないから断ったけど。たぶん先に代金預けてっていっても立替えを要求されてただろうな・・・

  

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